Instagramから派生した新しいSNS「スレッズ」。企業のマーケティング担当者の中には、始めようか迷っている方も多いのではないでしょうか。しかし、メリットが大きい一方で、機能面や運用面でいくつかの課題があります。
この記事では、スレッズを導入する前に知っておくべきデメリットとメリット、効果的な運用方法について解説します。
企業が今、スレッズをはじめる意味とは?

スレッズは発展途上のSNSですが、企業が今からはじめるには大きな意味があります。ここでは、企業がスレッズを今やるべき理由を解説します。
スレッズを企業が行うべき理由 競合他社が少ないためブランドが認知されやすい
スレッズは現在、XやInstagramほど利用者数が多くありません。Xが3,820万人、Instagramは4,230万人に対し、スレッズのユーザー数は1,230万人です。
この数字からもわかるとおり、スレッズは他のSNSと比べると競合他社が少ないため、今のうちからはじめておけばユーザーの記憶に残りやすい状況です。また、Instagramアカウントと連携しているので、Instagramのユーザーを簡単に流入させられる点もメリットです。
そのため、早い段階でスレッズアカウントを立ち上げて運用し、他社より先に顧客との関係を作り続けておけば、数年後には企業としてのポジショニングを確立して、ブランド認知が進みやすくなっているはずです。
スレッズはInstagramと比べてゆるいコミュニケーション空間です。親しみやすい投稿を通じ、口コミや紹介が生まれやすいのが特徴。この特徴を活かせば、新規顧客の獲得にもつながるでしょう。
スレッズの2つのデメリット【機能面】

スレッズの機能には、まだ改善の余地があります。ここでは、スレッズの機能には、まだ改善の余地があります。ここでは、スレッズの機能面でのデメリットに焦点をあてて、解説します。
① スレッズを削除するとInstagramの運用にも支障が出る
スレッズは、Instagramから派生したSNSです。利用するには、Instagramのアカウントが必須。登録すると、Instagramのアカウント情報をそのまま引き継ぐ形になります。
そのため、スレッズを削除したり凍結したりすると、Instagramのアカウントも一緒に使用できなくなってしまうデメリットがあります。
スレッズの運用をやめてしまうとInstagramの運用にも支障が出てしまうので、削除や凍結の事態に陥らないよう、細心の注意を払いながら運用していくことが大切です。
②興味のないスレッドも流れてくる
スレッズには、特定のアカウント投稿だけを抽出するリスト機能がありません。フォローしているユーザー以外の投稿も大量に表示されます。
Xのようにリスト機能が充実していないため、タイムラインを整理ができずに目的の情報を探しにくい点はデメリットです。
この制限は、企業でスレッズを運用する際にも影響があります。自社の投稿が埋もれやすくなってしまい、ターゲット層にリーチしにくくなる可能性があるからです。この不具合を解消するには、投稿の質や投稿のタイミングを工夫する必要があります。
スレッズの3つのデメリット【運用面】

スレッズは機能面だけでなく、実際の運用にも課題があります。企業が長く継続するためには、これらの現実を踏まえた戦略が必要です。
ここでは、スレッズの運用面での3つのデメリットを取り上げます。
① まずは認知してもらう必要がある
スレッズの運用をスタートしたばかりの企業は、フォロワー数が限定的です。Instagramで多くのフォロワー数がある場合でも、スレッズ上では1から認知活動をしなければいけません。
そのため、最初のうちは、投稿しても成果が上がりにくい時期があります。PV数やエンゲージメントといったKPIが低い状態が続き、モチベーション維持が課題になることも多い傾向です。
ここで大切なのは、短期的な成果ではなく長期的な視点です。コツコツと投稿を行い、徐々に自社のファンを増やしていきましょう。
② 継続して投稿していく必要がある
スレッズのアルゴリズムは、継続的に投稿されていると認識すると高いインプレッション(表示回数を表す指標)を記録する仕組みとなっています。具体的には、1日1回以上の投稿頻度を目指しましょう。さらには、会話を促す投稿、トレンド情報の投稿、ハッシュタグの活用など、多角的なアプローチが効果的です。
個人が運用するなら投稿と分析のサイクルが必要ですが、企業の運用はもっと複雑になります。「アカウント設計」「投稿文の作成」「写真や動画の撮影」「公開スケジュール計画」「データ分析」「ユーザーコミュニケーション」「炎上対策」など、膨大な業務が発生します。
そのため、企業がスレッズを運用するには、専門知識を持つ担当者の確保が必須となるでしょう。
③ 運用の成功法則がない
スレッズはまだ日が浅いSNSのため、確立されたノウハウがありません。個人も企業も、成功する具体的な方法がまだわかっていないのが現状です。
投稿する際には試行錯誤を繰り返すしかなく、投稿内容や頻度、画像のサイズなど、何が正解かは不確実なところがあります。この不確実性が、スレッズマーケティングの費用対効果を見極めにくいという課題があります。
つまり、企業は「これなら成功する」という確実な戦略を持てずにはじめることになるということです。リスクの許容範囲を判断した上で、スレッズ運用の予算や人的リソースの配分を検討しましょう。
スレッズを使う3つのメリット

スレッズを運用するのは、デメリットばかりではありません。企業が活用することによるメリットも、理解しておきましょう。
ここでは、スレッズを使う3つのメリットを取り上げます。
①Instagramとの連携で使いやすい
Instagramのアカウントがあればそのままスレッズにログインできるため、改めてプロフィール設定をする手間が省けます。企業はInstagramで築いたフォロワーをベースに、スレッズの運用が可能です。
その他スレッズは、画像の添付が最大10枚まで可能なので、ビジュアルを活かした投稿が得意な企業にとっては相性がよいと言えます。Instagramからスレッズに誘導されるため、投稿を見つけてもらいやすくなるところもメリットです。
Instagramの使い方をすでに理解している企業なら、直感的にスレッズの操作ができるので、運用の手間がかかりません。新しいプラットフォームに対する学習コストが最小限で済むのは、大きいでしょう。
②Xより気軽な投稿が可能
Xは批判的なコメントやニュース情報が中心で、時に極端な発信が共感を得やすい傾向にあります。一方、スレッズはInstagram同様、穏やかなのコミュニケーションが特徴です。
テキストの文字数も、Xと比べて余裕があります。例えば、Xが140文字(半角は240文字)なのに対し、スレッズは500文字までの入力が可能。
画像は、Xが4枚までなのに対しスレッズは10枚、動画もXが2分20秒までなのに対してスレッズは5分までと、表現の幅が広げやすいところがあります。
企業にとって、この気軽さは大きな武器です。親しみやすいトーンで企業らしさを出しながら、ユーザーとの距離を縮めていきましょう。
③簡単に自社Webサイト・YouTubeのリンクがつけられる
スレッズは投稿内に簡単に自社のWebサイトやYouTube、ブログへのリンクを貼り付けられます。それにより、自社サービスの訴求ができるのは大きなメリットです。
例えば企業の場合、オウンドメディアと連携することで、スレッズから自社サイトへの訪問を増やせます。製品情報や業界知識を提供するページへのリンクを貼ることで、購買意欲につながる接点が作れます。
イベント情報やお得な購入情報、限定コンテンツなどの発信は、ユーザーの興味を引きやすくクリックされやすくなるでしょう。
このリンク機能は、スレッズをただのSNS投稿に留めず、マーケティングファネル(認知、興味・関心、比較検討、購入の流れ)の一部として機能させるカギとなります。
スレッズの使い方|設定や投稿方法を3ステップで紹介

スレッズは、アカウント開設から投稿まで簡単に行えます。ここでは、スレッズの使い方を3つのステップで解説します。
ステップ① アカウントを作成する
まずはInstagramにログインした状態で、プロフィール画面に表示されるスレッズのアイコンをタップするか、スレッズアプリを直接起動します。
次に、アカウント作成画面が表示されるので、「プロフィール名」「自己紹介文」「プロフィールリンク」(Web サイトのURL)を入力。Instagramアカウントとの連携を完了させてください。
企業の場合は、ここで会社名や事業内容を明確に記載してください。何をしている企業なのかを一目で理解できるプロフィール設計を心がけましょう。
ステップ②初期設定をする
プロフィール開設後、公開範囲を選択します。プロフィールの設定メニューから「プライバシー」を選択し、公開か非公開かを判断してください。
企業の場合は、一般ユーザーに見てもらう必要があるため、ほぼ公開設定になるでしょう。ただし、テスト投稿を行いたい場合や、限定的な情報共有をしたい場合は非公開にしてください。
初期設定は後からでも変更できるため、とりあえず公開してみて必要に応じて調整する流れで問題ありません。
ステップ③ 投稿する

初期設定を終えたら投稿画面を開いて、テキスト(最大500文字)、画像(最大10枚)、動画(最長5分)を組み合わせて投稿します。
企業の投稿パターンには、いくつかのバリエーションがあります。ユーザーへの呼びかけ投稿や商品やサービスのアクション促進、複数画像を活用した情報発信やユーザーとの対話型投稿、キャンペーン告知などです。
投稿したスレッズは、InstagramやXにシェアすることも可能なので、既につながっているユーザーの流入を見込むことも可能です。
スレッズを上手に運用する5つの方法

スレッズで効果を出すには、ユーザーとの関係構築が重要です。ここでは、スレッズを上手に運用する5つの方法について解説します。
①コンスタントな投稿を心掛ける
毎日継続して投稿することで、スレッズのアルゴリズムがアカウントを認識して投稿が配信されやすくなります。一定の間隔で発信し続けることが、大切になるからです。
企業なら、曜日ごとの投稿テーマを決めるなど、ユーザーに「このアカウントは、この日にこの話題で投稿する」との認識を持たせると効果的です。習慣化することで、ユーザーが投稿に期待しながら待ってくれるようになるでしょう。
継続が第一なので、1日1投稿を目安に長期的に続けられるペースでの設定が必須になります。
② フォロワーとスレッズ内で積極的に交流してみる
スレッズでの投稿だけでなく、ユーザーへのコメントへの返信も重要です。返信することで会話が生まれ、より多くのユーザーに見られやすくなります。
例えば企業の場合、ユーザーからの質問や感想に対して丁寧かつ親しみやすい返信を心がけてください。ここでの対応が企業イメージの向上につながり、顧客ロイヤリティに影響していきます。
そのためにも、定期的な返信を心がけ、ユーザーとのコミュニケーションを密にしましょう。あるテーマについてアンケートを行い、返答してもらうのも双方向コミュニケーションとしては有効です。
③ 話題の情報をリアルタイムで共有する
個人がスレッズを運用する場合、話題のニュースやトレンドについて投稿することで、ユーザーの関心を引きやすくなります。旬の情報は、拡散されやすい傾向にあるからです。
一方で企業がスレッズで発信する場合は、業界ニュースや自社の最新情報、プレスリリースやプレゼント企画など、時間軸に沿った情報を発信する戦略が有効です。決められたテーマだけでなく、柔軟に話題を取り入れることでタイムリーな話題を提供できます。
ただし、情報の正確性には注意が必要です。間違った情報を発信すると企業の信用低下につながるため、誤った内容を発信しないよう最新の注意が必要です。
④ その人らしさが出るような投稿を意識する
個人のスレッズ投稿は、その人らしさを出すことで親しみがわきます。ユーモアのある投稿や温かみのある表現、目を引く写真など、個性が伝わる工夫をしてください。
企業がスレッズで発信する場合も同様です。プロフェッショナルな内容だけでなく、ちょっと微笑んでしまうような内容を入れると、その企業に親近感を持ってもらえるでしょう。企業の担当者の顔やオフィスの日常風景など、人間味あふれるコンテンツを混ぜることで、ユーザーとの距離が縮まります。
例えば、はちみつビューティーブランド「HACCI」は、会社で飼うフレンチブルドック癒し課長ピトォの様子を投稿した発信が人気です。
⑤ 【企業】投稿内のリンクを活用して問い合わせに誘導する
メリットでも取り上げましたが、スレッズは投稿の中にWebサイトやランディングページのリンクを貼れます。企業はこのリンクにより、購買行動や問い合わせへの誘導が可能です。
商品紹介投稿の場合はECサイトや購入ページへ、キャンペーン投稿の場合は応募フォームや詳細説明ページへのリンクを配置してください。ユーザーが、スレッズから自然にアクション(購買や問い合わせ)できる導線を設計しましょう。
例えば、カルディコーヒーファームのスレッズでは、食欲をかき立てる商品のビジュアルを載せてうまく販売ページに誘導していますが、思わず購入したくなります。
まとめ|スレッズのメリットやデメリットを理解して、気軽なコミュニケーションを楽しもう
今回は、スレッズを導入する前に知っておくべきデメリットとメリット、効果的な運用方法ついて解説してきました。
スレッズは発展途上のSNSです。企業がはじめる場合は、競合が少ない今のうちに始めれば、ポジショニングを確立できるチャンスがあります。Instagramとの連携や投稿による気軽なコミュニケーション、投稿内のリンク機能など、企業マーケティングの優位性が高いのも特徴です。
うまく運用するには、デメリットを理解したうえで、企業の目的に合わせた運用戦略を立てること。短期的な成果を追わず、長期的にユーザーとの信頼関係を築く投資と考えてください。記事で紹介した内容を参考にしながら、自社のスレッズ運用を進めていきましょう。
※株式会社シュビヒロでは、企業や経営者の方のSNSを運用することが可能です。ご相談したいことがございましたら、フォームよりお問合せください。


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